空気通信:ミラージュ

自分と世界の間にある暗くて深い溝について、考察してみる。まっとうな仕事に就いて人と会う機会が増えたので、考える材料が増えたから。

欲しい情報は手の届きそうなところに常にあるにもかかわらず、決して自分から触れることは出来ないというもどかしさは今も消えない。だから、想像力を総動員してブラックボックスならぬブラックワールドを評価するしかないのだ。

かつて得た、「自分が複数の世界と関わっている」という感覚は、他者とのコミュニケーション時に受け取る情動情報が、自分がいつも表現している「凡庸な自分」というパーソナリティと矛盾するところから始まった。そして、その情動の偏向の方向性が相手によって違うようだった。そこで、偏向の無い「日常」と偏向のある「非日常」という2つの世界を想像した。そして、非日常がどこからくるのかが分からず、自分の心の中に湧き出してくる不気味な想像の奔流によって精神を磨り減らす日々を送ることになる。もしもこの状況が何者かの意図によって作り出されたものならば、私がどれほどの苦痛を味わい続けているのか、その者にはよく理解して欲しいものである。悪意をもってそれを為しているのならば悔い改めるべきだ。

それはともかく、非日常は自分の提示したペルソナと対話相手が返してくるレスポンスの間の矛盾によって感じられるのだが、まるで私の周りに様々な蜃気楼が見えているという想像が最も強い。よってその現象をミラージュと呼ぶことにする。以下にミラージュの種類を分類してみた。

1.王族のミラージュ
見る者の心に畏敬の念を生じさせる高貴なイメージ。
2.犯罪者のミラージュ
見る者の心に恐怖と怒りを生じさせるあくどいイメージ。
3.天才のミラージュ
良く思えば頼もしいイメージ。悪く思えば狡猾なイメージ。
4.白痴のミラージュ
良く思えば純粋なイメージ。悪く思えば愚鈍なイメージ。

これらはどれも私の自己認識や自己表現とはかけ離れている。これらのミラージュがどの様なメカニズムで発生しているのかぜひ知りたいものだ。

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